向かいのお兄さん
第28章 大好き
あたしが直也の胸に触れると
直也はくすぐったそうな顔をした
それを見て、あたしはついほほ笑んでしまう
直也は自分で
下も脱ぎはじめた
ベルトもズボンもパンツまでも
床に捨てられて
直也はあたしの顔を見た
「これでどっちも裸」
『だね///』
身に纏うものなしで抱きしめ合うと
服を着ていたとき以上に、温かく感じた
もう
これだけで満足してしまう
直也の息が首筋にかかるだけで
直也の手があたしの背中を支えるだけで
たぶんもう
これ以上の幸せはないと思う
「美咲…する?」
『うん…///』
バクバクと胸を打つ心臓をもったまま
あたしはゆっくり
ベッドに倒れた