
向かいのお兄さん
第44章 変態一号登場
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『うぅ…寒っ』
思わずブルルッと身震いする
まだまだ寒い季節は続く
これ以上気温が下がらないことを祈るだけだ
『…あ』
ちょうど直也が、冷たい手をこすりながら外に出て来た
あたしが道端で手を振っていることに気づくと、佐藤造花店の中をそっと覗いてから
嬉しそうにこっちへやって来る
「やっほ」
『やっほー、めちゃめちゃ薄着じゃん。
寒くないの?』
「美咲がいるから平気」
直也は腕を広げると、あたしを頭から抱え込んだ
『ちょっ…ちょい!!』
「暴れんな暴れんな。
こうして欲しかったんだろ?」
『違うっつの!!///』
あたしは強引に、直也の腕を退けた
