
向かいのお兄さん
第47章 記憶にない記憶
素っ気ないやつだな…
いや、直也もそういう面あったか…
と、ふと視線を持って行った先に、カレンダーがあった
『…』
"20××年"
『20××年?』
あたしはカレンダーを凝視した
『20××年!!!???』
「うっせーな、でかい声出すなよ」
耳を押さえながら迷惑そうな顔をする直也くん
あたしは彼の肩を揺すりながら言った
『今って…何年!!?』
「20××だって。
頭大丈夫?」
『201△年じゃなくって!?』
「何言ってんだよ」
『…』
あたし愕然
20××年って言ったら、6年前じゃん…
え
これはあれですか?
すんなりタイムスリップしちゃったパターンですか?
『あんた…何歳?』
「15」
直也は確か21だったから…
『21-6って何?』
「15だ。
本当に頭大丈夫か?」
ムカつく言い方は放っておく
ちょっと待って
じゃあ今あたしの目の前にいるのって…
15歳の直也…?
