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向かいのお兄さん

第52章 わだかまり





"いい子だねえ"





俺は?






"雅也は、いい子"






俺は?







"ああ、直也もいい子だよ"







嘘、つくなよ







知ってる…


俺は何しても、あいつには追いつけないってさ





でもそう決めつけてしまったら


俺は負けを認めることになる







それが嫌だから



馬鹿みたいに努力した








"ごめんね、直也…"





何で…?





"ごめんね…"





前会ったときは


好きって言ってたじゃん










5回くらい、見たかな…




あいつと俺の元カノが、並んでるとこ







それを見ることも、

いつの間にか慣れてたし




相手が謝ってきても

無視したし…







『あたしは…直也が一番好きだから…』






不安 ばっかり









美咲の言葉



何で信じてやれないんだろ…








「…お願い…」







ってか何で…



美咲がいなくなるかもしれないってことが


こんなに怖いんだろ…







「あいつとは、会わないで…」









わかんない












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