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向かいのお兄さん

第52章 わだかまり






美咲…






抱きしめたい






俺が手を伸ばすと


美咲は身を任せてくれた






抱きしめると


頭を撫でてくれた





俺は…どうしたかったのかな…?







「ありがと…」







甘え たかったのかな…









言葉みたいな薄っぺらいものでも



今はそれくらいしか頼れるものがないし





美咲が俺を一番に想ってくれてるって…

信じるしか…ないし…











天秤の上に


今にも崩れそうな


積木が積んである







全部、俺だ








きっと、ちょっと指でつつけば


すぐに崩れて



しまう















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