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向かいのお兄さん

第57章 共に歩んで



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『んあっ…ぁ///』




回る回る





世界が回る





『直也っ…あ、あ…///』





キスの雨が降ってくる





傘なんてささない




全部受け止めたい






「美咲…美咲…」






どうしてかな




どうしてなのかな





「みさ…」





何もかも忘れて


一緒に真っ白になる瞬間で





直也がこんなに強く抱きしめて来るのは初めて







『直也…苦し…よ…///』





あたしの訴えは



直也に届いているのかな







窮屈で



潰れちゃいそう…









波が一気に押し寄せた



それから一気に引いて




熱と


静けさと



愛しさと



悲しさが



ごちゃごちゃに混ざった








『直也…』







悲しさって…何さ






「どうしたの?」






悲しさって…






『…ううん、何でもない』





直也が




すごく悲しそうに見えた








そんな夜を



最近よく迎えた









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