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刑事とJK

第4章 ご注文




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眠り込んでいる藤野、吉川、シゲは
一箇所に固められ

ベッドのシーツは洗濯し

床の汚物は拭き取った




「やっと終わったー
悪かったな、助かったわ」



斉藤は床に座り込んだ



『お安い御用』


ゆうひも斉藤と向かい合うようにして座り
一息つく



「お前、歳いくつだ?」


突然の斉藤の質問にも
ゆうひはあっさりと答えた


『18』


「18か…あと2年早いけど、
まぁちょびっとくらい良しとすっか」


斉藤はサラの缶ビールを二本取り出すと、
ゆうひの隣に座って一本を渡した



『それでも警察か…』



「ちゃうちゃう、刑事。
乾杯っ」



カチンと缶を鳴らし、
斉藤は勢いよく飲んだ


ゆうひも、ちょびっと舌に触れさせた



『にっが』


「この旨さがわかんねぇうちは
なだまだ子どもだな」



『ふふっ』




______





「ぷはーうんめぇ」



あたしはまだ10分の1も飲めていない

けれど斉藤は、もう二本目を開けた




ほんとに、美味しそうに飲むなぁ




二本目もあっという間に飲み干してしまうと
斉藤は息を吐いて、時計を確認した


「もう…10時回ってんじゃねぇか
家帰らなくて大丈夫か?」


『一人暮らしだし、平気』



「そうか…」



『それに、バイクで来たけど
お酒飲んじゃったし』



斉藤はあっと声を漏らし
申しわけなさそうな顔をした


「そうだった…
わりぃ、飲ませちまった…」



『バイクは押して帰るから大丈夫だって
家もそんなに遠くないし』



斉藤はかくっと頭を垂れて

「ほんとワリィ」

と謝った







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