刑事とJK
第53章 新米刑事〜シゲ VS コン〜
――――――――――――
「よ」
斉藤が刑事課室に入ると、一気に皆の視線が集まった
「さ…斉藤!?」
「あれ、お前異動は…?」
「ああ、なくなった」
斉藤はつかつかと、
自分の仕事部屋へ向かった
「ええ!!?」
「なくなった!!??」
ガチャッと扉を開けると、
シゲが斉藤の席に座っていた
足を机の上に乗っけて、
のんびり新聞を読んでいる
「あれ、先輩!?」
斉藤はシゲが座っているイスを蹴倒した
「いったい!!
何すんですか先輩~!!」
「やかましい!!
オレがいねぇからって
態度でかすぎなんだよ!!」
「ところで先輩、
今はもう新幹線乗ってるころじゃ…」
シゲは倒れた体を起こした
「その話は無くなった
だから、またこの部屋はオレのもんだ」
「先輩…僕めちゃくちゃ嬉しいですー!!!」
腕を広げ、斉藤に飛びつこうとしたら
先に斉藤のグーがシゲの腹に入った
「ゲフッ…先輩…ひどい…」
「男同士でベタベタと気色わりぃんだよ」
斉藤は手をパンパンと払った
その横でシゲは倒れ込む
「昨日は…ハグしてくれたのに…」
「そうだったか?
忘れちまったな、ははは」
斉藤はこかしたイスを起こして、そこに座った
「っつぅことで、
この辺の荷物早く持ってけ」
シゲは手をついて起き上がった
「こ、この血も涙もない扱い…
これでこそ先輩…」
「黙れ、さっさと動け」
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