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願わくば、いつまでもこのままで

第10章 後悔





鈍い音と


叫び声







知っている名前が聞こえた気がして


2人して振り返る。






恐る恐る現場へ近づく足が止まらない

止められなかった






そして


見て

それが誰か分かったときには




声さえ出なかった


足も動かなかった


そんなことないのに
呼吸が止まったかと思った



隣で比奈ちゃんが

声もあげずに
ただ涙を流していた












兄貴の名前が叫ばれた瞬間
その場に近づく足が止まらなかった

あの時の恐怖が



俺を縛り

喰い込み

圧迫している








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