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All Arounder

第13章  Tear



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「マジうぜぇー!!!」



バタンッ!!!


と扉を閉める音と大志の声で、姫は目を覚ました




『どぅしたの…?』



重たい頭をゆっくり持ち上げながら、姫は尋ねた



大志はイライラしながら、制服を手に取った



「どうしたもこうしたも…
親父の行動がいちいちうぜぇし、ことごとくオレの行く先を妨げやがる!!」



『…大志に構ってほしいんじゃない?』



「絶対ねぇ!!
ってか、あってほしくねぇ!!」



『…』




姫は、髪を手で梳きながら
呟いた




『…親子で仲悪いの…やだなぁ』




「姫にゃあ関係ねぇだろ」





大志の声が一段と低くなった



しかし、それに気づかずにいらないことを言ってしまったあたしは

つくづく馬鹿だと思う








『いくら昔に怒られたことがあるからって、根に持ちすぎじゃん…』








「それ、どこで聞いたんだよ?」





姫はハッとして、大志の方を振り向いた



今まで見たことがないくらい怒っているのは

見た瞬間にわかった





『ご…めん、違うの…』



何をどうごまかせばいいのか…

適当に言葉を並べたが


遅かった






「人のこと勝手に調べてんじゃねぇよ!!!」





怒りに任せたまま、大志は部屋を出ていった





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