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All Arounder

第2章 I am an…



ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ



「…ぅるせ…」



音だけを頼りに布団から手を出す

バンバンと手当たり次第にいろんな場所を叩き


やっと目覚まし時計に到達



ガチャン


止めたつもりが、地面に落としてしまった



「…いぃゃ」



また眠り込む


そう、目覚まし時計なんてたいしたことない


オレの眠気がその程度で覚めると思うな





「お兄ちゃん、朝」




こいつだ、こいつがオレの眠りを妨げる人間No.3だ




「聞いてる?
早く起きなきゃお母さんが起こしに来るよ?」




「ほっとけー…」



雑音は聞きたくない



さらに布団に潜り込む



「チッ…」



舌打ちされたかと思うと、階段を下りていく音が聞こえた




ふぅ

と安心したのもつかの間





ガンガンガンガンガン!!



ここまで耳障りな音はないだろ



チラッと顔を出して見てみると、扉の前には母さん


その手にはフライパンとフライ返し




こういう図、よくあるよな


典型的で笑えるけど、正直笑えない


マジでこの音はうるさい




「早く起きなよー」


ガンガンガンガン!!!



うるせぇうるせぇうるせぇ

早くどっか行ってくれよ…



オレの眠りを妨げる人間No.2が母さんだ




そんで、No.1は――――――







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