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2人乗り

第5章 キスって・・・?

「直希、私ね…

前に付き合ってた先輩と…

キス…したことあるの。」




「あー…知ってるよ。

前に聞いたじゃないか。

仕方ないよ、

その時は

先輩が好きだったんだろ?」




「うん…。

でも今は、直希が…




好きなの。




だから……」







「だから?」






「その記憶、消したいの。

先輩との…記憶



直希………


消してくれる?」





そう言ったあと

アキラは俺を見上げた。



暗くてよくわからないけど、

多分、俺を…

俺の目をじっと見てる。





それから



アキラは








目を閉じた







あっ……サインだ…







俺の心臓は

爆発するかのように

ドキンッと大きく鳴った



アキラ、ごめんな。

もっと早く…




してあげればよかった




そっと

アキラの頬に触れてから



俺は



アキラに







キスをした







キスの仕方なんて

わからない




ただ、アキラの唇に




唇を重ねただけ





ただ、触れただけの

キスをしたんだ





「アキラ…ありがとう。

ずっと大切にするよ。」




アキラはうつむき




また俺の首もとに顔をうめた


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