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散りゆく花びらと共に…

第10章 舞い戻った…

そこには…
髪を短く切ったあまねがいた。

「………どうして髪、切ったの?」

「…イメチェン!?的な!!
そんなに似合わない!?
この髪型…ダメ…かな?」

「そんなことないよ。似合ってる♪」

「ホントに!?よかった…
総司に一番に見せたかったんだよね♪」

「どうして?」

「っえ!?それは…」

「約束、だから?あのときの…」

「………今、なんて…?
約束覚えてるの!?
私のこと忘れたんじゃないの!?
どうして!?」

そういって泣き出したあまね。
僕は思わずあまねを抱きしめた。

「ごめんね。今まで思い出せなくて…
ごめんね。辛かったよね?僕と『親しくない』なんて言うの…僕にあまねを想う権利なんてないよね?ごめんね。」

僕は泣いた。
初めてあまねの前で泣いた。
そんな僕にあまねは…

「もう、いいんだよ。
泣かないで!!
私のこと思い出してくれただけでもう十分すぎだよ!!
辛かった…だけどね、総司。
辛いことばっかりじゃなかったよ!!総司のそばにいれて幸せだったもん!!
総司のことが大好き…だから。」

そう言って僕の頭を優しく撫でてくれた。

今、なんて…?

「今、なんて…?
今、なんて言ったの!?」

「え?『辛いことばっかりじゃなかったよ!!総司のそばにいれて幸せだったもん!!』ってとこ!?」

「違う!!そのあと!!」

「っえ!?『総司のことが大好き…だから。』…///」

「あーもう!!幸せすぎだよ!!
僕も大好き!!」

そう言って僕はあまねにキスをした。

「っえ!?///ちょっ…ん」

何分くらいたっただろう?

唇が離れた瞬間…

「「………大好き!!
ハモった///」」

そして僕たちは恋仲に戻った。
自然と、ね。

「もう二度と忘れないから…」

「大丈夫!!忘れても何度でも思い出させてあげるよ!!」

「それはありがたいね。
だけど僕が嫌なの!!あまねに辛い思いさせるし…あまねのこと忘れたくないよ!!」

「………総司///ありがとう///」

そしてそれから…
また、約束。

「髪、切らないでね!!」

「うん!!約束、します♪」

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