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性教育学校

第28章 距離




「…みなみ?」

莉乃は真剣な顔に変わる
でも少し悲しい顔…


「渓人とどうしたの?」


ずっと莉乃は渓人とのことを
あたしに聞かなかった
はたから見て何かあったかは
バレバレなはずなのに
初めて渓人の話題を出した



あたしは黙り混んで
なにも言わなかった


「…言えないか」


莉乃の声
すごくちっちゃくて
弱々しかった


「本当はね…
ずっと渓人とみなみが心配だった
大好きな二人だから
心配で心配で…何度も聞こうとしたんだけど



莉乃は食い縛ってるような声…


「あたしはみなみから
言ってほしかった……
恋以外でも…みなみからあたしに
相談してきたことなかったよね…。」


「……っっ」
あたしは莉乃を見た


頬に涙を流していた


「……ごめん…………」

莉乃は保健室を出ていった



知らない間に
また傷つけてたんだね…
あたしは涙も出なかった
ベットの上で、動けずに
ただ無になってた

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