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性教育学校

第28章 距離




ガラガラ


「…あら?莉乃ちゃん戻ったの?」

先生は保健室へ
帰ってきた



「………せんせ…っ」


「榎本さん…?どうしたの?」


「あたしっあたし………」

先生の前で
大泣きをした
色んな感情が溢れた

渓人のとこで
悩んで悩んで…
莉乃はずっと心配してたのに
そんな莉乃をまた傷つけて




あたしはどこまで
最低な人間なんだろう




「最近…なんも上手くいかないんですっ
あたし…もう………辛いです…っ」



泣きながら
一所懸命言った
先生はうんって聞いてくれた



「莉乃ちゃんとも何かあったのね?」

「…はい………」

「…渓人くんとも?」

あたしは頷いた
そして先生を見た


「先生は……
渓人とどーゆう関係なんですか…」

ずっと引っ掛かってた
先生を見てた渓人の表情
あたしには見せたことなかった



「…それはあたしに聞かないで
本人に聞くのがいいわよ?
莉乃ちゃんのことも…
泣く前に謝っておいで?」


泣く前に謝っておいで………
前、莉乃にも言われたっけ…

あたしはいつも
黙るか泣くかではっきりしてなくて…っ


「はい…っ」


あたしは涙を脱ぐって
走った

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