テキストサイズ

性教育学校

第44章 最終章




1分1秒経つだけで
どきどきする

今とても緊張していた
なにせ5ヶ月ぶりだし…

渓人変わってたら
どーしようとか考えていると

20分もあっという間


渓人が乗ってる飛行機が
ここに到着したという
アナウンスが入った



「でっ、電話しよ」

なにもしないで待ってるのも
なんだか恥ずかしいし
どんどん緊張も激しくなっていて
じっとしていられなかった



プルルルルルー…


『もしもし?』

「あ、あたし…だけど…
もう着いたよね?」


声まで震えそう


『着いたけど、どこにいんの?』


受話器の向こう側から
人の声がすごく聞こえる

たぶん
あたしが待ってる
このホームにいると思う


「渓人こそどこにいるの?」


あたしは辺りを見渡した

でも渓人らしき人は
なかなか見つからない


『あ、』

ブチッ

渓人は電話を切った

「ちょっ、渓人~!
……切られた…」


あたしはまた辺りを見渡す
でも混雑しすぎて
奥とか全然見えない



「…渓人ぉ」

「なに?」


あたしの体は
後ろに引っ張られた

優しい手で
あたしを後ろから抱き締めた


「久しぶり」

息が切れて
疲れてるような声だった
でも、電話とは全然違って
ずっとずっと渓人が近くにいて
ずっとずっと渓人の優しい声だった


あたしは振り向いて
渓人に抱きついた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ