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【リレー小説】ルイーダの酒場 3


《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。


【登場人物】
ムト(盗賊→勇者)
パーム(マジシャン→魔法戦士)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
カズマ(忍者)

ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)

カネミツ(ダーマ神殿の大神官)
トムじいさん(ピチピチギャル)


http://otona-novel.jp/viewstory/index/37171/?guid=ON

91 爆弾岩たちが、うなりまくる。

「ゴッ、ゴッ、ゴーッ…!」

光邦の手にかかったほとんどが、すぐに昇天した。
そして、かろうじて息のある岩たちが、ムトたちの前に転がってくる。

「あいつ、木は嫌なくせに、岩ならオッケーなのか?」

「きっと、あの金色モードのときは、素材は気にならないんじゃあなあい?」

「うがうが(オイラもそう思う)」

ムトたちが、光邦の嗜好について話しあう間にも、少しずつ生き残り岩が増えていく。

と、そのとき、光邦の楽しそうな声が響き渡った。

「あなたたち、もっと根性みせなさいよ! まだまだ足りないわ!! さあ、次の尻、カモーン!」

金の剣がまた、強く輝いた。
もてあそばれた岩たちは、お互いに体を震わせる。

「(ゴトゴト)…メメメメメ…」

岩同士がぶつかる音とともに、なにかつぶやきのような声が聞こえてきた。

「(ゴトゴト)…メメメメメ…」

最初に気づいたのは、レミファだった。
おそるおそる、ムトに尋ねる。

「ね、ねぇ。このコたち、爆発しないわよね? "メ"って、あの"メ"?」

レミファに尋ねられたムトが、耳を澄ます。




92 「(ゴトゴト)…ガガガガガ…」

「え? 俺には"ガ"って聞こえるぞ」

「(ゴトゴト)…ガガガガガ…」

「うーがっ(さっきは"メ"で、次は"ガ"に変わったじょ)」

「ほらぁ、テヘペロも言ってるじゃない。次は、ぜえったいに"ンンンンン"よぉ!」

「(ゴトゴト)…ンンンンン…」

「ほらねぇ♪」

爆弾岩たちは、レミファの予想通りにつぶやきだした。

「"メ"の次が"ガ"で、そして、"ン"だって……!?」

ムトの体から、血の気がひいていく。

「"ほらねぇ♪"じゃねぇよ。これ、やべぇだろ。城ごと吹っ飛ぶぞ。急げ、魔法封じの呪文だ!」

「呪文? えっと、えっとぉ……」

「(ゴトゴト)…ンンンンン…」

「やだあ! "テ"がきちゃうー!」

あわてふためくレミファに代わり、ムトが思いつく限りの呪文を叫んだ。

「マハリク、マハリタ、マホトーン!」

「(ゴトゴト)……」

爆弾岩たちの呪文を封じこめた。

すると、メガン○を唱えられなくなった爆弾岩たちが…!
ゴトンゴトンと積みあがり、どんどん合体していく。

な、なんと、巨大なキング爆弾岩になってしまった!




93
予期せぬ出来事に、

「…………」

この場にいる全員が、恐怖と絶望で立ちすくんだ。
一番に昇天した魔物も、巨大な爆弾岩を見て「オワタ……」と、再び昇天した。

と思いきや、

「あらま、ズボズボしてた岩が合体してでっかくなっちゃったわねぇ」

この世界のことがよくわからん光邦一人だけは全然平気で、ただキョトンとしていた。

金の剣は、まだ、まばゆい金色を保っている。

94 立ちすくんでいたムトだったが、やっと口を動かした。

「……うそだろ。もしも爆発したら、この城どころか、このサイトごと吹っ飛んでしまうぞ」

レミファたちもムトに続く。

「あ、レミファ、知ってるぅ! それ、ビッグバカンっていうのよ」

「うがうが!(それは、じぇったい・じぇつゅめいの大ピンチだじょ!)

う?(で、ビッグバカンって何?)」

首をかしげるテヘペロに、レミファは丁寧に説明した。

「大爆発が起こって、みんなバラバラになっちゃって、そのあとみんなが合体して、ムレミテヘ=トファペロになっちゃうのよ!」

「うぎょー!!(!!)」

ビッグバカンについて知ったテヘペロは、混乱してドタドタと走りまわる。

大爆発後の合体までは知らなかったムトも、剣を取り落としそうになった。

「ま、まじかぁ? やばすぎるだろ、それ。
よし、みんなっ、爆発される前にこいつを倒すぞ!」

ムトは剣を持つ腕に、ぐっと力をこめた。
そのムトの腰を、ちょんちょんとつつく者がひとり。




95 「あの、わしの名前も混ぜてほしいのじゃ。申し遅れたが、わしはパピー二世じゃ。よろしくの」

王様は、ぺこりと頭をさげた。
どうやら、大爆発後の合体に混ぜてほしいようだ。

「王様っ、状況わかって言ってんのかよ!? お前も戦え! または、隠れてろ!」

王様はムトに叱られて、しゅんとした。

その一部始終を聞いていたのか、キング爆弾岩は三白眼をグルリと回転させた。

その仕草に光邦が、興奮で目を輝かせる。

「な、なんて、セクシーダイナマイトな流し目! 今まで見たことないわぁ! あなた、サイコーな岩じゃないっ!」

今や光邦の、ブルーな目元やブラッディな唇、バッサバサのツケマまでもが、金粉がちりばめられたようにキラキラギラリと光っている。

剣を構えていたムトやレミファは、あっけにとられた。

光邦は、キング爆弾岩の背後から両手を伸ばし、そのままガシリと岩をホールド。

「さあ、キング、私と一緒にいくわよん。めくるめく、エクスタシーの世界へ!」

その瞬間に、金の剣はこれまでにないくらい強烈な、まばゆい光を四方八方に放った。




96
「きゃあああっ、目がっ……目がぁー!
 あぁーっ……」

「うがっ、うがぁー!
(目がっ……目がぁー!)」

「レミファ、テヘペロ!
 ムス●ごっこしてる場合かっ!
 この光はっ……ただ事じゃねぇぞ!」


ムトが危機を感じている傍らで、
もう一人、ム●カごっこをする人物が


「ぬおぉーっ、目がぁーっ!」

「おいコラ、王様のオッサン!
 一緒になって遊ぶなっつーの!」


そうこうしてる間に、光邦は――


97 「もっと、もっとよ、キング! ネバーエンディング・ゴツゴツぅ、ウィアー!」

光邦は意味不明な言葉を発しながら、お楽しみ中だった。

そのときもう一度、あのセリフが聞こえた。

「目がっ……目がぁーっ! あぁーっ……」

それは、地の底からわき上がってくるような、苦しそうな叫び声だった。

剣の放つ強烈な光に目がくらんだムトたちは、前が全く見えなくなってしまっていた。
目をぎゅっとつぶったまま、ムトが周りに尋ねる。

「誰だよ?まだ、●スカごっこしてるのは?」

「レミファじゃないもーん」

「うーが(オイラも違うじょ)」

「パピーちゃんでもないのじゃ」

「カマ勇者でもないみたいだし。いったい誰なんだ……」

ムトは声の主を確認しようと目を開けようとしたが、やっぱりまぶひくて無理だった。

「いったい誰なんだろうねぇ?……!!」

ムトの問いかけを気軽に復唱したレミファだったが、続いて何かに気づいたように、早口で喋りだす。

「ねぇねぇっ!
もしかして、もしかすると、もしかしなくても、もしかするんじゃなあい?」

「んだよっ!?」

目が見えない上に、混乱しかけたムトは、

98 あらっぽく聞き返した。

「こ、『こーゆーときは大きくスーハーするのよ、レミファ』って、ソラシおばあちゃんが言ってたのよね。だからちょっと待ってね、ムト……」

レミファは深呼吸をしてからゆっくりと説明しはじめた。

「あのね、これって全部、カタカナなんじゃないかって考えちゃったの。だけど、あり得ないよねぇ?」

「カタカナぁ?」

「そう。 文字をカタカナに切り替えてみると『目』は『メ』に変わっちゃうでしょお?

でもさっき、ムトが爆弾岩の魔法を封じこめたんだしぃ。
誰かが『目がー』って叫んでるだけで、『メガ』で始まる魔法を唱えようとしているわけじゃないよねぇ。ふふー」

レミファは、不吉な予感をごまかすように笑った。

「『目が』が『メガ』だと?」

誰かがムス●ごっこをしているだけだと思っていたムトだったが、レミファの言葉から、差し迫った危機に気づく。

「いや、レミファ。俺もうっかり忘れてた。爆弾岩の魔法は封じたけど、合体したから効果はチャラだ。今のキングは魔法を使える!!」

「っうっそぉー!!」

「っうっがぁー!!」

レミファとテヘペロの絶叫が城内にこだました。

99 「目が見えなくても、キングの呪文を封じるしかねぇ!
俺が呪文を唱えるから、みんなは当たらないように伏せろ。いいな?」

ムトの声かけに対し、みなが了解の返事をした。

「よしっ。ピーリカピリララ、マホトーン!」

パラリラルラ♪

魔法の作動音が鳴り、ムトから魔法封じの呪文が放たれた。
その瞬間、

ピッカーーン!!

光邦の剣が魔法を跳ね返した!

「うっそだロー!!」

跳ね返ったマホトーンは、ムトの全身に浴びせられた。
――ムトの魔法が封じ込められた。



100 「まさか魔法を跳ね返しちゃうなんて、絶体絶命のピンチだよぉ~!」

「うがうが~っ!」

「くっそ、カマ勇者、余計なことすんじゃねぇっ!」

そうこうしてる間にもキング爆弾岩は「んんんんん……」と唸っている。

「どうするの、ムトぉ~!」

「こうなったら……逃げるしかない!」

「ええっ!?」

「王様を連れて、できるだけ遠くへ逃げるんだ! じゃないと……ぱへリゾートに行けなくなる!」

「ちょっ、ちょっとムト? こんな時でさえ、ぱへなの? そういえば、ぱへリゾートの鍵は王様が持ってるんだっけ」

「おお、そなたたち、ぱへリゾートに行きたいのじゃな? それならわしを無事に城まで連れていってくれたらパスポートを発行してやろう」

「行く! 行きたい! よっしゃ、レミファ、テヘペロ! 走るぞ!」

テヘペロは王様をおんぶし、ムトたちは眩しい光とは逆の方向へ走り出した。

「そうじゃ、これがあったのじゃ。ほいっ」

王様は懐から魔玉を取り出すと、光の中へと魔玉を投げた。

すると──


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