
ちび恋
連載中[作品説明]
「悠おねぇちゃんー!」
ぐすっぐすっと泣きながら幼馴染の奏多は私の服の裾を
つかむ。
「奏多またあいつらになんかされたのー??」
「ふえーーーん!僕のおもちゃとられたよー!」
昔から私の弟のような存在の奏多。
泣き虫で甘えん坊で
いつも私が守ってあげなきゃとおもっていた。
「よし、まってて!とりかえしてきてあげる!」
「悠おねぇちゃんーー!」
いっつもいっつも私の後ろばかり歩いて、
ひとりじゃなーぁんにもできない。
でも、ただ、そのときは奏多の笑顔が見れるだけで
心があったかくなった。
「ほら、とりかえしてきた!」
わたしがいうと
「ありがとう!悠おねぇちゃんだいすき」
奏多が、笑ってくれるならなにもいらなかった。
「奏多はあたしが、守ってあげるからね!」
小さい頃に交わした約束。
高校生になった今、私たちの関係は揺れ動くー…
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