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短編集

第7章 『飛行願望』

夜の海。

上空から一気に水面スレスレまで下降する。

目の前が少しクラッとする。

急な気圧変化で脳に流れる血液量が変動したのだ。


しかし、少年は突き進む。

イルカが数頭、海面を跳ねている。

イルカと視線が合う。

いったい、満月の夜に海を飛ぶ少年をイルカはどう思っているのだろう。

湾の向こうに街のネオンが揺らいでいる。

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