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短編集

第7章 『飛行願望』

楽しかった。

たくさんの仲間と空を飛ぶのが。

自由自在だ。

俺達の前に敵はなかった。
街は俺達のものだった。


しかし―。


「来やがったぜ!」

誰かが声をあげる。

対面から現れた別の集団。

「なんだ?あいつら?」

「私達と喧嘩してるグループなの」

「喧嘩?」

「そっ。殴り合いの撃ち合い」

「なんで?」

「ん~っ…さあ?気に食わないからじゃないの?空は俺達のもんだーって。野蛮よね」

殴り合いが始まっていた。
空中戦だ。

怒号があがる。

「てめぇやりあがったな!ぶち殺す!」

「なめんな、このやろう!」

次々と少年が落下していく。

地面にそのまま落ちれば死ぬこともあるだろう。

パンッパンッ!

銃声まであがる始末だ。

端で見ていた俺達にも少年が襲いかかってきた。


「逃げるわよ!」

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