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短編集

第7章 『飛行願望』

「当局だーっ!」

誰かの声を聞いて少女が青ざめる。

「やばいのか?」

少女がこっくりとうなずいて

「捕まったら二度と飛べないわ」


先ほどまで争っていた集団は一目散に飛んで逃げ出す。

統一された黒のスーツに身を固めた一団が飛行して現れると少年達を追い回し始めた。

手にはスタンガンのような武器を持ち、逃げ回る少年達にショックを与える。

気を失った少年達は次々に地面に落下し、血を撒き散らす。

「飛ぶのをやめなさい」

スーツが叫ぶ。

しかし少年達は逃げ惑う。

落とされたくない、捕まりたくない…みんなそう思っているのだ。

必死でビルの合間を飛び抜けようとする。

「俺達も逃げよう!」

少年は少女と手を繋いでビルの陰から飛び出る。

他の少年達に紛れて逃げる。

しかし、その先には…。

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