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メイド喫茶へようこそ

第11章 翠の場合~本当に私のこと好き?

「……………」
「翠ちゃん?どうしたの、立ち止まっちゃって」






「……ゴメン…私忘れ物しちゃって……先に帰ってて!」






私は来た道を引き返した。

なんだか気持ちが焦って、だんだん歩くスピードが速くなる。

はや歩きから、最後は小走りになって…

ふたたびsweetに着く頃には息が切れていた。






「………翠?!帰ったんじゃないの?」



誰もいなくなった店内に、斗真くんだけが残っていた。

驚いてこっちを見ている。



「はぁ…はぁ…話したい…ことがあって……」
「えっ?どうした?息きれてるし…」



斗真くんが近付いて肩に触れる。



「もしかして変なやつに襲われたんじゃ……」



ギュウッ……



斗真くんが言い終わる前に、私は胸に顔をうずめて抱きついた。

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