ホストクラブの罠(不良総受け)
第9章 見てはいけないもの
――※恭平視点※――
「瑠希・・・可愛いな・・」
可愛いという言葉が不釣合いなこいつに、俺は何故だかそう言った。
『動け』なんて偉そうに言ってるくせに、可愛く震えてるから・・・
なんだか変な気持ちになる。
腰を打ち付けるたびに甘い声で啼きながら、必死にソファーに爪をたてる瑠希。
それを後ろから見ていると異様に興奮する。
媚薬のせいとはいえこんなに乱れる瑠希を見るのはなんだか嬉しかった。
なんで嬉しいと思うんだ?
ふとそう思った。
なんでこんなに胸が高鳴っているんだよ?
なんで、コイツのこと・・・
可愛いって思うんだ?
『好きだから』
脳裏に浮かんだ言葉に俺は一瞬動きを止めた。
男相手に好きってなんだよ・・・
ただ・・・気になってただけ。
こいつは昔の俺に似てる。
ヤンキーあがりで、人付き合いが苦手で・・・
あれ?
それだけ?
たったそれだけで、
俺はこいつの事が気になってたのか?
「きょうへ・・・・とめんな・・・もう・・・焦らす・・なぁ・・」
快楽に溺れた瑠希の顔。
俺の理性がはじけた―――――