ホストクラブの罠(不良総受け)
第11章 透吾の逆襲。
――瑠希視点――
大和を席に戻らせて、俺も指名客のもとへ向かった。
実は俺を指名した相手・・・
ホント苦手で。
「瑠希~♪待ってた~♪
遅いじゃん!!超寂しかったんだよ?
ねぇ・・・待たしたお詫びに・・・・手繋いで?いいよね?」
「あー・・・はい。」
俺は投げやりに手を差し出す。
その手を握り女は俺の胸元に顔を埋めた。
香水キツいし・・・
化粧臭いし・・・
マジうぜぇ・・・。
「ねぇ瑠希・・・今日はアフター・・・いいよね?」
「え・・・あ・・・今日はちょっと・・・」
「この間もそう言って断ったじゃん!アフターも大事な仕事だよ~?」
あぁ・・・めんどくせぇ・・・
なんでこんなにしつけぇのかな・・・
そうこうしていると、フロアの入口から恭平が入ってきた。
目があった瞬間・・・
思わずそらしてしまう。
胸が痛いくらいにドキドキしてる・・・。
あーもう・・・
何なんだよ・・・
「あれ~?瑠希・・・心臓の音・・すごいよ?
もしかして・・・アフターでえっちな事されるって妄想しちゃったの?
クスクス・・・可愛い♪
若いもんね?エッチなことしたいよね?」
女は嬉しそうに俺の心臓に耳をあてていたけど・・・正直俺はそんなことどうでもよかった。
好きだと気づいてしまってから、
何かが確実に変わっていたんだ。