ホストクラブの罠(不良総受け)
第3章 危険な香り
「早く入れよ。シフトでてるはずだ。」
「あ、あぁ・・・・」
俺は赤らんだ顔のまま、誘われるままにスタッフルームへと向かった。
部屋の中には数人のホストが身支度をしていた。
「おら、これシフトな。とりあえず今日シフト入ってるから、そこのスーツに着替えろよ。」
シフト表を俺に手渡しながら恭平が言う。
「あのさ・・俺、やっぱここで働くの無理。透吾とかマジでやべーし。
だから、辞める。
店長に言っといてくんねぇ?」
俺の突然の申し出に、恭平は眉間にシワを寄せながら俺をみる。
「あ?何言ってんだお前。
契約書サインしたんじゃねぇの?」
「契約書?」
「面接受かった時に名前とか用紙にかかなかった?」
「あぁ、書いたな。」
「あれが、契約書だ。
1年間はいかなる事情があろうともこの店に在籍する事。1年以内に本人の希望で辞める場合は100万円の罰金。って書いてただろうが。」
は?
100万円の罰金?
嘘・・・・だろ???
ってことは・・・
俺は1年間はここから抜け出せねぇってことか?