ホストクラブの罠(不良総受け)
第4章 戸惑い
―――――※恭平視点※―――――
後ろをついてくる瑠希の息がまだ荒い。
いつもだったら他人に興味なんか湧かない。
なのになんでだろう。
こいつは・・・
瑠希の事は気になる。
ほっとけねぇっていうか、なんていうか・・・
昨日あんなことがあったからか?
あいつのあんな顔見たからか?
あいつの喘ぎ声。
濡れた吐息。
しっとりと汗ばんだ肌。
潤んだ瞳。
縋る様に俺の腕を握った細い指。
今まではめんどくさかった事も、こいつの為ならやってやりたくなる。
うちのホストクラブはゲイが多い。
というか、透吾さんのせいでそっちに目覚めてしまう奴が多い。
何度も寝てほしいとねだられた事もある。
『一度だけ抱いて欲しいんです』
そんな事を言ってくる男が今まで何人いただろう。
だけど、俺は誰にも興味が湧かなかった。
ゲイに偏見があるとか、気持ち悪いと思うことも無かった。
だけど、人として興味が持てないやつとセックスするほどめんどくさいことはない。
そう思っていたんだ。