
ホストクラブの罠(不良総受け)
第4章 戸惑い
店内に入るとすでに数組の客がいた。
店内は薄暗く、寄り添う女、はしゃぐ女、触る女、様々な女がいた。
女に慣れてないのに大丈夫か俺。
しかもまだ身体あちーし・・・
クソ透吾のやつ、何が教育だよ。
接客前にあんな変な薬飲ませるなんて嫌がらせ以外の何ものでもないじゃねぇか!!
「恭平さん、ご指名です。
田村様ですよ!」
「了解。瑠希行くぞ。」
「おぉ・・・」
結局、接客のことなんか何も聞いてないけど・・・まぁなんとかなるか。
俺は恭平のあとに続いて席へ向かう。
「田村さん、お待たせ。
いつもありがとね。」
軽く微笑みながら、でも堅苦し過ぎない恭平の接客。
まぁ、恭平が敬語バンバン使ってたら似合わねぇよな。
「恭平、久しぶり。
やっと仕事が落ち着いてきたの。今日はよろしくね!」
見るからに金持ちそうな30後半くらいの女が一人。
きつい香水に露出の高い服。
「あら?見ない顔だわ。この子は新人さんかしら?」
「そう、今日から店入ってる瑠希。しかも田村さんが初めてつくお客さん。
全然慣れてねぇから、色々教えてくれると助かります。
おい瑠希、あいさつ。」
「あ、あの・・
瑠希です。えっと・・よろしく。」
「よろしくね!あたしは田村。
今度うちのスタッフの子も連れてくるから、その時は瑠希を指名させてもらうわね!」
挙動不審な俺に対して明るく話しかけてくる田村さん。
本来ならばこっちが楽しませなきゃなんないのに、俺は終始田村さんの会話に引き込まれっぱなしで。
