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ホストクラブの罠(不良総受け)

第7章 たった一言



――※瑠希視点※――




翌日。





「おお!!大和久しぶりだな!
何やってたんだよ!
お前の常連の近藤さんいつ来ても大和がいねぇって怒ってたぞ!」


店に入ってきた大和を見るやいなや、ホスト達がわらわらと群がっていく。


俺は少し離れた場所でそんな大和を見ていた。


少し・・・痩せたか?







遠目で見ていた俺のもとに大和はゆっくりと歩み寄ってきた。




「瑠希さん・・・少し時間いいですか?」


「あぁ・・・」





俺は誘われるがまま店の物置部屋へと歩いた。



薄暗くホコリっぽいその部屋で、大和は俺に話し始めた。




「あの時は・・・すみませんでした・・・。
俺、マジで最低な事したって、反省してます。
瑠希さんの気が済むまで殴ってください。」



ギュッと目をつむって、大和は俺に頭を下げた。



「もういいって。
別に、お前だけのせいじゃない。
俺も・・・薬のせいでちょっとおかしかったし。
だから、
全部忘れろ。」




大和の目から、大粒の涙が溢れるのが見えた。
ぽたりぽたりといくつもの雫が床に落ちていく。




俺は、大和の肩を持ち、下げていたままの頭を上げさせる。

ボロボロの顔で、今まで見たこともないみっともない顔で、大和は泣いていた。



「泣くな。
忘れろ。全部。
あの日の事全部、忘れればいい。」













「・・・・ない・・・・」



「ん?」




「忘れたく・・・ない・・」




大和は真っ直ぐに俺を見てそう言った。




「・・・き・・・
あんたの事・・・好きなんっすよ・・・」

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