ホストクラブの罠(不良総受け)
第8章 お仕置き
――※瑠希視点※――
重い足取りでストックルームに向かう俺。
トントン―――――
一応ノック。
一回ノックしなかった事で例のごとくいやらしい教育をされそうになったことがある。
「入れ。」
中に入るといつものようにソファーに腰をかけ、タバコを吸っている透吾の姿があった。
「なぜ呼ばれたかわかっているな?」
「昨日のことなら客が悪い。
俺の身体あちこち触ってきたんだ。」
「男のくせに、そのくらい我慢できないのか?」
「だって!・・・変なとこまで触ってくっから・・・」
「変なとこ?」
ソファーから立ち上がり俺のもとへ歩み寄ってくる透吾。
「変なとこって、例えば?」
「とにかくいろんなとこだよ!!
いちいち言えるか!バカ!!」
お前のその、『俺の反応』をみてニヤついてる顔を思いっきりぶん殴りてぇ!!
「そんなに触られるのが嫌なのか?」
「嫌に決まってんだろ!!
なんで好きでもない女にチンコ触られなきゃなんねんだよ!!
それともなにか、ホストは枕営業してなんぼってか?」
「ばかいうな。うちのホストクラブでは枕営業は御法度だぞ。
まぁ、俺にお仕置きされたいが為にわざわざ客食ってる奴もいるみたいだがな。」
「そいつはただの変態だな。
お仕置き目当てなんてただのドM。」
俺の言葉に透吾は軽く鼻で笑う。
口角を上げ不気味な笑顔で俺を見つめると、透吾は俺の腕を後ろで一纏めにした。
「いっ!!いてぇだろ!!
何してんだよ!!コラ!!離せ!」
「お前も十分ドMになる素質あると思うぞ。ククッ・・・
その証拠に、悪さをして何度もココに来ている。俺にお仕置きされたいんだろう?」
「ああ??馬鹿言うなよ!!
この変態鬼畜野郎が!!
媚薬無しじゃなんもできねぇ癖に!!このヘタレ野郎!!」
あっ―――――
もしかしなくても・・・
俺また余計なこと言った??