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第6章 熱意と決意





プッと弦が切れた。




蒼士は悔しそうに眉を寄せると、イヤホンを荒々しく外す。




あ、音楽聴きながらやってたのか…

どうりでオレに気付かないわけだ。





「ふぅ」と息をつくと、隣に置いてあるギターケースから弦が入った箱を取り出した。



その時、蒼士の肩がピクッと動く。


蒼士はゆっくりとこっちに振り返った。






「よ、よぉ…」




オレはなんとなく盗み見したような気がして、ぎこちなく声をかけた。




蒼士は一瞬驚いた顔をした後、



「…いつからそこにいた」



目を細めながら低い声で言った。





「や、わり…盗み見する気はなかったっていうか…」



オレは目を泳がせながら答える。




「…」




反応がないのでチラッと蒼士を見ると、


蒼士はすでにオレに背を向けていた。





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