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第6章 熱意と決意


「坂本くん、お客様減ってきたし、ここは私達がやるから、バンドバトル行ってきていいわよ?」


そわそわして落ち着かないオレを見かねてか、『アリスの森』の女性店員さんがにこやかに言ってきた。



「あ…でも、実行委員の仕事、ちゃんと最後までやりたいんで…」



オレはできれば中途半端なことはしたくなかった。

めんどくさがり屋だけど、みんな頑張ってんのに自分の欲求だけ優先させるわけにはいかないと思った。



「そっか、えらいね。じゃあ、後少し頑張ろうね」


「はい」







ーそして1時間後。



「やった、完売だ!!」


最後のカップルで、チーズケーキもクッキーも全て売り尽くした。



「みんな、お疲れ様。とりあえず休憩しましょ」



教室のドアに完売の紙を貼り付け、オレたちは誰もいなくなったテーブルの椅子に腰を下ろした。


「はあ~疲れた。立ちっぱなしって意外と疲れるんだな」

「だね、足が棒のようだよ」



オレと木下は椅子にもたれてぐったりした。




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