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第6章 熱意と決意


その時、廊下で女の子たちの笑い声がした。

ガラッと教室のドアが開く。



「すみませぇ~ん、もう完売しちゃったんですかぁ?」



他校の制服を着た少女たちが、ぞろぞろと教室内に入ってきた。


オレは瞬間ドキッとする。




ギターケースを背負った女の子が2人いて、オレは彼女たちがもう歌い終わった後なのだと察知した。




「ごめんなさいね、さっき完売しちゃったの。紅茶ならありますけど、どうされますか?」

「喉乾いたし、じゃあ紅茶5つお願いしま~す♪」



そう言って少女たちは、ガヤガヤと椅子に座った。




「あ~めっちゃ緊張したよね~」

「あんな大勢のお客さんの前で歌ったことなかったしね~」

「でも楽しかった!てかさ、3番目のバンド、めっちゃうまかったよね!」




やっぱり、バンドバトルに参加してきたんだ…




オレはまた時計を見上げた。
時刻は3時過ぎ…



今何番目くらいだ?
片付けしてたら、間に合わねぇか?





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