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第6章 熱意と決意



廊下を走ってる途中、携帯が震えた。

立ち止まり確認すると、順平からのメールだった。



《どこにいる?》




「は?どこにいるって…」



お前こそ、
朝から姿現さないでどこにいんだよ!!

ちゃんと会場にいるんだろうな?



そんな疑問を持ちつつ、オレは「今向かってる」とだけ送信してまた走り出した。


会場の体育館に近付けば近付くほど、演奏と歓声が聞こえてくる。


オレの胸はドキドキと高鳴っていた。







体育館のドアを開けると、真っ先に飛び込んできたのは耳をつんざく黄色い声援と、激しい演奏の音だった。



照明が落とされた真っ暗闇の中、ステージにだけスポットライトが落ちている。
そのライトは演奏に合わせ、赤・黄・緑・青に変化していった。



体育館は完全にライブハウスと化していた。





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