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第6章 熱意と決意



ふわっといい香りがした。


「良かったぁ、も~間に合わないかと思ったじゃない」


そう言ったのは、キミイさんだった。
キミイさんはオレの腕を引っ張り、最前列に並ぶ。


いつの間にか演奏は終わっていて、キャーキャー声を出していた女の子たちも大人しくなっていた。





ステージの照明はフッと暗くなり、人影が移動してるのが見える。


「次だからね」


キミイさんがニコッと笑った。
手にはいつの間にかビデオカメラを持っていた。



オレはギリギリ間に合ったことにホッとし、ステージを見上げた。



胸が高鳴る。



「なんか緊張してきました…」



自分が歌うわけでもないのに、鼓動が早くなった。




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