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第6章 熱意と決意



同時にパッと、ステージが明るくなった。
菅生さんも高藤さんも蒼士も、準備万端で定位置についている。

が、マイクスタンドの前にはボーカルはいない。





いつまでたっても演奏が始まらないので、次第に観客がざわつき始めた。




「…」




いきなり窮地に立たされたオレは、不安げにステージを見上げた。






あの場所で歌いたいと思った…


初めて歌った時のような高揚感を、何度も味わいたいと思ってた…




だけど、怖い。




自分にボーカルが勤まるのかどうか…

うまく歌えれるのかどうか…




不安にかられて足が動かないんだ。





オレは拳を握りながら俯いた。


キミイさんや順平の視線が、痛いほど突き刺さってくるのがわかる。



自分でも情けないと思う、

でも…






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