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第6章 熱意と決意




ジェイソンはギターを肩から下げると、蒼士の隣に並んだ。


堂々と立ち、その恐ろしいマスクで観客を見下ろす。





「ジェイソーーン!!」





最前列の一部の男性客の集団から、声援が飛んだ。

ジェイソン登場に興奮しているようだ。
その中に順平も入っている。




ジェイソンはその声援に応えるようにステージギリギリまで前に立ち、手を挙げた。


マスクが目立つからじゃない、

どこか大物を感じさせる存在感が、彼から漂ってきていた。





ステージ慣れしてる…






「なぁ、ジェイソンが持ってるギター、マイケル・シェンカーモデルのフライングVじゃね?」


「だよな。後塗りしたのかなぁ」


後ろにいた男性たちの会話が聞こえた。





マイケルシェンカー?

うーん…全然わかんねぇや…




でも蒼士のギターとは全然違うよな、

蒼士のギターは、ギブソンのレスポールっていうギターだ。



それに比べて、ジェイソンのギターはVの字が逆さまになった形をしていて、いかつい。




ギターの種類って、色々あるんだな…





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