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第6章 熱意と決意




終わった後も、歓声は鳴り止まない。



《ありがとうございましたー!R&Mで、曲名はUFOのロックボトムでしたー!!素敵な演奏ありがとうございましたぁー!!》




興奮気味に司会者が紹介する中、




「マサー!!」

「マサ、サインしてー!!」





思わぬサプライズに興奮した観客らが、ステージに向かって波のように押し寄せた。


急遽スタッフの人たちが必死にガードする。

会場は半パニック状態だ。






「ふふっ…やっぱりこうなるわよねぇ、サプライズ好きのマサらしいわ」


楽しそうに、だけど半分呆れたように、隣でキミイさんが呟いた。


「…キミイさんも、マサさんと知り合いなんですか?」


「うん、マサがまだREAL AND GLAYにいた頃にね、龍ちゃんと出会ったの」


「へぇ…」




…てことは、ユキさんのことも知ってるんだよな…




「あ、卓也くんの声、元ボーカルのユキの声に似てるね」


「…っ」




やっぱり、そうきたか…




オレはがっくりと肩を落とした。



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