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第9章 funky&crazy


「…っ」


恵は振り返り、卓也の隣にいる木下ひろみを見据えた。



(なにあいつ…睨んでんじゃねーよ)


自分を睨んでくる木下ひろみに対抗するように負けじと睨み返す。



「感じわる」

ボソッと呟くと恵はきびすを返して歩き始めた。






「…はぁ、もうなんなんだよ、あいつは…」

「さっきの人……アールグレイと関係あるの?」

「ああ……たかと……」


そこまで言いかけて卓也は口を閉ざした。



「?」

「いや、知らね…」


“高藤さんの彼女”なんて、言いたくない…


卓也はムスッとしたまま歩き出した。





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