359°
第9章 funky&crazy
モテ期到来…
今日は朝から数名の女子に囲まれた。
食べてくださいとクッキーも手渡された。
しかもファンクラブまでできていた。
嬉しくないわけがない!
少し鼻を伸ばしながらにやついてると、ギャラリーの中に見知った顔が見えた。
「えっ…」
「きゃーーー!!」
廊下に黄色い叫び声が響いた。
何事かと小松たちも演奏をやめて廊下の方を見る。
「菅生さん…!」
ギャラリーを掻き分けて、菅生龍が卓也たちの元に歩いてきた。
「はいはい、ちょっと通してね~」
「なんでここに?!」
「おう、どんなもんかちょっと見てみようかと思ってな」
龍の言葉が言い終わらないうちに、再び廊下がざわついた。