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メガネは外さないで

第2章 4月下旬

「…私、男の子とあまり話が出来ないから、先生とお話出来て凄く楽しいです。」


少し間をおいてから、永山はどうして話せないの?と聞いてきた。



「なんか、自分でもよくわからないんだけど…」

「怖い?」

「怖くはないです。男嫌いな訳でもないし。 仲良くなりたいなとも思います。…いつかは…その…彼氏だってほしいし…」





「あの、先生は初恋っていつでしたか?」



永山は、飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになり、気管に入ったのかゲホゲホとむせた。



「は、初恋ですか?」

「はい。 私、もう高校2年なのに初恋がまだなんです。」



永山の分厚い眼鏡のなかで困った表情が伺える。





「先生、恋って何ですか?私に恋の意味を教えてください。」













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