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鎗倉の話を嬉しそうにする橘を見て優花はなんとなく嬉しくなった。

サッカーが大好きで、純粋で、元気な、優花が好きになった『橘彰人』がそこにいた。


部室に行き、着替えてから練習が開始される。

朝練の時は一年生もボールに触れる練習が増えるため、橘も生き生きとプレイしている。

とはいえ朝は洗濯物で忙しい優花はその姿がほとんど見れなかったが、それでも練習後のハツラツとした橘の姿を見ると満足できた。


「よう、葉月。昨日は無事だったか？」

「あ、鎗倉キャプテンっ。はい大丈夫でした」

「葉月って芹沢と付き合ってるんだってな？」

「いや、それはっ……」

「わかってるって。あいつがまともに彼女なんか作るわけないからな。
どうせしょうもない何かに巻き込まれてるんだろう？　まぁ、なんか困ったことがあったら俺にも相談してくれよ」

「は、はいっ！」