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……どうしてこうなった?

第9章 優花の入部

翌朝、朝練のために早めに出発した優花は駅で彰人と出くわした。

「あ、彰人……おはよ」

「おう……おはよう」

目的が一緒なのだから当然といえば当然の成り行きだが、優花は気まずさで焦ってしまう。


「き、昨日さ、帰りに鎗倉先輩とあったよ」

「そうなんだ。鎗倉キャプテンかっけーよな……俺の憧れなんだ」

揉めてる相手と核心に触れない会話で様子を伺い、その話をするうちに気まずさが解消される。

積極的ではないが、よくある処世術。

「そうなんだ。知らなかった」

「鎗倉キャプテンはサッカー推薦で入学したわけじゃないんだぜ。それなのにレギュラーでキャプテンまで務めてるんだからすごいよ。
俺もサッカー推薦じゃないけど鎗倉先輩みたいにレギュラーで活躍したいな」

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