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……どうしてこうなった?

第11章 芹沢の入部試験

防戦一方の場面をギリギリで凌いでる芹沢擁する二軍の赤組であったが、何とか失点だけは免れていた。

しかし前半22分、遂にその防壁が決壊する。

鎗倉誠一が強奪したボールを受けた司令塔のミッドフィルダーが裏をつくパスを出すと、素早くフォワードの選手が飛び出した。

流れるようなパス回しに一瞬の遅れを取ったディフェンダーは慌てて追いかける。

が、それは間に合わない。

二歩分早かったフォワードはディフェンダーを振り切り、赤組キーパーと一対一になる。

キーパーは即断。

飛び出して止めることを選択する。

しかしそれは完全に罠であった。

フォワードはキーパーが飛び出してくることを予測していた。

キーパーが飛び出した瞬間、冷静にドリブルでサイドに素早くそれる。

愚を突かれたキーパーは無残にも置いていかれる形となった。

ゴール前でフリーとなったフォワードはそのまま無人となったゴールへとシュートを放つ。


ピピィーッ


ホイッスルがなり、白組に先制である一点のスコアが入った。

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