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……どうしてこうなった?

第2章 幼馴染みへの想い

付き合ってる付き合っていないという不毛のやり取りをしたまま、三人は電車に乗り、高校生活一日目の下校をした。

家の近所で橘と別れた優花はため息を漏らしながら、しばらく橘の背中を見つめていた。

「鈍感……サイテー……」

遠く離れたその背中に絶対聞こえないくらいの小さな声で優花は呟いた。


家について自分の部屋へと入った優花は入学初日から巻き起こったあり得ないくらいのハプニングを思い出していた。


確かに芹沢高志先輩はかっこいいけど……

でも別に興味はない。

ああいったイケメンなんてものは観賞して楽しむものであって、関わったり、ましてや付き合う対象ではない……


そして次に幼なじみの橘彰人の顔が浮かんだ。

高校の制服に身を包んだ幼なじみはいつにも増して優花の胸を弾ませた。

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