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……どうしてこうなった?

第14章 もうひとつの恋の始まり

待ち合わせ時間までは少し時間があったため、ちょっとぶらぶらしながら向かうと少し遅れてしまった。


「あっ」


待ち合わせ場所に行くと駿二はおらず、中野知美がいた。

「こんにちは、先輩」

友美がぴょこんと頭を下げる。

「やあ。こんにちは」

偶然だねと言いかけたとき、友美が誠一の意表をつくことを言った。

「駿二さん遅いですね」

「へ?」

「まだ来てないんですよ」


駿二は誠一に対して「買い物に付き合って」としか行ってきておらず、誰が一緒とは言ってなかった。


言ってないから二人で行くものだとばかり思っていた。


友美の言葉を聞いて、どうやら駿二は三人で買い物に行こうと友美を誘ったのだな、と気づいた。


それと同時に嫌な予感が頭をよぎった。

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