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……どうしてこうなった?

第14章 もうひとつの恋の始まり

コーヒーの味など全くわからない鎗倉であったが、このコーヒーは純粋に美味しいと感じることが出来た。

店内には珈琲豆を入れる麻の袋や古めかしい樽などが置かれ、珈琲豆の産地を記した世界地図などが飾られていた。


「やっぱり鎗倉先輩ってこういうお店によく来るんですか?」

「そんなことないよ。たまにだよ、たまに」

「なんかこんな素敵な店に鎗倉先輩と来れるなんて、今日は最高の日曜日でした」

「ははは……大げさだなぁ」

女の子に免疫がない鎗倉は悲しいくらい緊張して無口になる。

それがかえって普段の気さくな鎗倉とのギャップを産み、大人っぽい雰囲気を醸し出してしまっていた。


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