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……どうしてこうなった?

第15章 優花の処女を捧げる日

「私、ずっと彰人を見てきたんだよ? 彰人のプレイもよくわかってるつもり……
なんか今の彰人、前と違うもん……それが心配なのっ!」

「そんなこと……ねぇよ……」

ぷいっとそっぽを向き、橘はさっさと歩き出す。

「彰人が誰を好きだろうと、誰と、付き合おうと……私にはどうすることも出来ない……
だけどっ……サッカーに打ち込めない彰人を見るのは辛いよ……
落ち込んでる彰人を見るのも、つらい……」

「優花……」

橘は悲しい目で優花を見つめる。

「ごめん……おせっかいだよね……でも、私……わたし……」

つつーっと涙が頬を伝う。

その涙の筋を橘はそっと拭ってやる。

「泣くなよ」

「ひっくっ……ひっく……彰人がどんどん遠くに行っちゃうみたいでこわい……」

「行かねーよ、どこにも」

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