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……どうしてこうなった?

第15章 優花の処女を捧げる日

ふたりは久々に幼なじみとして、昔と変わらない気分に戻る。

「私は……わたしはぁあ……っっ……」

優しくされ、優花は余計に涙が溢れ、嗚咽したようにしゃくりあげる。



「私はっ……彰人が好きだからっ……
ずっと、ずっと、ずーっと前から、気付いたら彰人のことが、好きだったからっ!」



「優花……」

「好きなんだからっ! ずっと、好きだったんだからっ!」

優花はガバっと彰人に倒れ掛かるように抱きついた。

「お前……なんで……」

力なく、橘が呟きかけて、口を閉ざす。

そしてただ、ギュッと優花を強く抱きしめ返した。




その様子を通りがかった芹沢が遠くから見ていることなんて、ふたりはいつまでも知ることはなかった。



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