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……どうしてこうなった?

第16章 ダブルデート!?

「やるなぁ、兄貴も。優花ちゃんも転びかけていいからね?」

「……えっち」

いたずらに笑う駿二を軽く睨みながらヒョイっと身軽に優花はボートを降りた。



「今日はありがとうございました。すっごく楽しかったです!」

メアドも交換した友美は満面の笑みでお礼を述べる。

「こちらこそ。楽しかったよ」

「またダブルデートしようね、優花ちゃん、友美ちゃん」

「ずっと思ってたんだけど、ダブルデートって付き合ってるカップルふた組が一緒にデートすることでしょ? ひと組も付き合ってないんですけど?」

優花は冷ややかに冗談めかして駿二につっこむ。

「じゃあ付き合っちゃおうか?」

「お断りです」

そっけなく優花はそっぽを向いた。

その様子を見ながら誠一は笑った。

笑いながら、案外この二人はお似合いなのかもな、と心の中で感じていた。

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