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……どうしてこうなった?

第21章 振られる辛さ、振る辛さ

笑いながら優花は感心していた。


槍倉駿二はすごい。

自分の負傷を暗い話にせず、笑い飛ばすネタに出来るんだから。

それは恐らく部員全員が感じていた。


槍倉駿二の凄さに、全員が感心し、そして笑った。



俺はまだ一年だ。

焦ることはない。

ゆっくり治して次の大会で頑張ればいい。


せっかく掴んだチャンスは惜しいけど、まだ終わった訳じゃない。

始まったばかりだ。


昨日の夜、散々泣いたから、今日からは笑おう。

駿二はすっかり気分を入れ換えていた。

泣いていた駿二を知る兄は、弟の強さを改めて実感していた。

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